大腸癌体験記2 [大腸癌体験記]
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ステージIV大腸癌1年生のエピソード版です。随時追加していきます。
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抗癌剤治療(mFolfox6) 2011年8月3日UP
7回目位から、抗癌剤が身体に残っているのに次の点滴を受けるような体感だ。体から薬が抜け健康体に戻った感じの日数が、6回目くらいまでは1週間程度あったが、最近は口内炎にも悩まされ、快適な感じの日数が2週間のうち3~4日くらいしか無くなってきている。
8月3日、10回目の点滴治療に行ってきました。 残念ながら白血球中の好中球数が1000を切ったため、治療中止となった。 1週間後にまた出直す。 此れまで順調に治療を続けてこれたのに残念。 抗癌剤の副作用で体が悲鳴をあげだした証拠だ。 腫瘍マーカーの値が5.5(基準値から0.5オーバー)だったことも少し気になる。
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大腸癌と食事 2011年8月2日UP
退院してしばらくは、腸閉塞が心配なので消化のよいものを摂取するようにした。脂、塩、砂糖、香辛料類は極力少なくした。
抗癌剤を点滴した直後は食欲が落ちるので、豆腐、お粥、ソーメン、うどん、バナナ等が重宝した。
野菜も生のものは控え、キャベツ、白菜、ほうれん草、トマト等全て妻に煮物にしてもらって食べた。胡瓜やトマトは煮て皮を剥いてもらったものを食べた。
術後3ヶ月を過ぎた今は、冷やし中華や脂身を落としたステーキ、天麩羅、生野菜、スイカ、ノンアルコールビール等々、少しずつ常食に戻している。
だが、書物によると
大腸癌のリスクを上げる食物:トロ、サーロインステーキの様な赤身肉、ベーコンの様な化工肉、飲酒、肥満、腹部肥満、高身長、レバーやホウレン草の様な鉄分を含む食品、チーズ、動物性脂肪を含む食品、お菓子等砂糖を含む食品、が上げられているので摂取しすぎないよう留意している。
因みに、リスクを下げる食物/行動としては:運動、食物繊維を含む食品、ニンニク、牛乳、カルシウム、野菜、果物、魚、葉酸食品、セレン、ビタミンDなどが上げられている。―――――――――――――――――――――――
血液検査結果 2011年8月2日UP <9月14日更新>
抗癌剤治療を始めて正常値を示し始めたもの:
腫瘍マーカーCEA値(基準≦5.0 ng/m)
手術前(1/31) 20.8→点滴1回目(3/29) 10.4→3回目(4/26) 9.8→4回目(5/11) 5.9→6回目(6/8) 4.7→8回目(7/6) 4.8→X回目(8/3) 5.5→12回目(9/14) 4.3
6回目で数値が4.7と正常値に下がったのは、手術で癌が完全に摘出できたためか、抗がん剤が効いたためかの何れかとのこと。6回目をボトムに8~X回目と2回連続で数値が上昇し気になっていたが12回目に再び基準値以下ので4.3と下がったので一安心だ。 X回目とは血液検査で抗癌剤治療中止となった回数である。腫瘍マーカー検査は抗癌剤治療中は月に1回のみの検査となる。
小生の場合CA19-9なる腫瘍マーカー検査も同時におこなっているが、基準値37.0 U/ml に対し毎回常に2.0以下と今のところ好成績である。
悪化したもの:
血糖 (基準78-108 mg/d)
点滴5回目(5/25)113→6回目(6/8)122→7回目(6/22)124→9回目(7/20)125→X回目(8/3) 123→X回目(8/10) 111→10回目(8/17) 110→11回目(8/31) 106→12回目(9/14) 113
AST(GOT) (基準≦32 1U/1)
点滴7回目(6/22)49→8回目(7/6)47→9回目(7/20)46→X回目(8/3) 58→X回目(8/10) 54→10回目(8/17) 43→11回目(8/31) 48→12回目(9/14) 49
ALT(GPT) (基準≦34 1U/1)
点滴7回目(6/22)58→8回目(7/6)59→9回目(7/20)53→X回目(8/3) 72→X回目(8/10) 75→10回目(8/17) 51→11回目(8/31) 50→12回目(9/14) 51
白血球数 (基準3900-9800 /μl)
点滴5回目(5/25)3000→6回目(6/8)3700→7回目(6/22)3200→8回目(7/6)3700→9回目(7/20)3000→X回目(8/3) 3100→X回目(8/10) 2600→10回目(8/17) 3900→11回目(8/31) 3400→12回目(9/14) 3400
好中球(白血球数xNeutro%):コレが1,000以下になったら危険なため点滴中止となる
点滴5回目(5/25)1308→6回目(6/8)1661→7回目(6/22)1405→8回目(7/6)1413→9回目(7/20)1128→X回目(8/3) 1333→X回目(8/10) 728→10回目(8/17) 1739→11回目(8/31) 1608→12回目(9/14) 1329
赤血球数 (基準427-570 10^)
点滴5回目(5/25)424→6回目(6/8)429→7回目(6/22)415→8回目(7/6)423→9回目(7/20)396→X回目(8/3) 395→X回目(8/10) 379→10回目(8/17) 393→11回目(8/31) 383→12回目(9/14) 389
血色素量 (基準13.5-17.6 g/dl)
点滴4回目(5/11)13.3→5回目(5/25)13.3→6回目(6/8)13.5→7回目(6/22)13.2→8回目(7/6)13.4→9回目(7/20)12.9→X回目(8/3) 13.1→X回目(8/10) 12.7→10回目(8/17) 13.3→11回目(8/31) 13.4→12回目(9/14) 13.3
ヘマトクリット (基準39.8-51.8 %)
点滴5回目(5/25)38.6→6回目(6/8)39.4→7回目(6/22)38.1→8回目(7/6)39.7→9回目(7/20)37.8
血小板数 (基準13.0-36.9 10^4)
点滴4回目(5/11)12.1→5回目(5/25)11.9→6回目(6/8)10.6→7回目(6/22)10.1→8回目(7/6)11.7→9回目(7/20)9.4→X回目(8/3) 9.6→X回目(8/10) 10.9→10回目(8/17) 13.6→11回目(8/31) 10.2→12回目(9/14) 8.4
以上、全て抗癌剤の副作用によるものと思われ、服用中止後は正常値にもどるはずなので心配はしていない。
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癌に感謝! 2011年8月2日UP――――
癌になって良かった事。
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――ü 妻が優しくなり毎日一緒に散歩してくれるようになった。
――ü 子供達が親の言う事をよく聞いてくれるようになった。
――ü 大阪で独身生活を謳歌していた娘が帰ってきてくれることになった。
――ü 生き返った実感からか、どんなものにも感謝できるようになり、――――食べ物も美味しく感じられるようになった
――ü 禁酒できたこと。
――ü 副作用だがメタボが解消でき、数年前のズボンがはけるようになった。――――
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癌になって困った事。
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――ü 抗癌剤治療中の1週間強、口内炎や体調不良で気分がすぐれないこと。
――ü 夏なのに手足の先が痺れだしたこと。
――ü 白血球の減少で免疫力が落ち、人前でのマスクが必需品になったこと。
――ü 刺身や寿司、テーキの様な脂っこいものを食べたいが禁止されていること。
――ü 10KG強体重が落ち、頭髪が薄くなったこと。
でも抗癌剤を止めれば全て解消するはずなので心配はしていない。――
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散歩中の職務質問未遂事件 2011年8月2日UP――
5月某日、マスクに帽子をかぶり、ジャージにスニーカー姿で家の近所を散歩して居たところ、バイクに乗った警官に職務質問されかけました。
道路わきを歩いていて、森の方角で鶯が鳴いたので振り向いたのと、彼が道路側から私の顔をのぞこうとしたタイミングが一致したものと思われ、どうやら顔を背けたと思われたらしい。私が気付き、警官に近づいて行ったら逃げて行ってしまいました。無礼な警官も居たものです。
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入院中のハプニングその2 [ 首右側の太い静脈からの点滴 ] 2011年8月2日UP
点滴を左腕の静脈から、首右側の太い静脈に変更する際、消化器内科の医師が手術室ではなく病棟のベッドの上で15分くらいの簡易手術の形式でやってくれた。 変更後はやはり首を回す際に違和感がありTVを見るにも不自由だった。
大腸癌の手術中も術後もこの首点滴はフル稼働したが、術後数日で体温が38度強に上がった。 主治医の見立てで、首の点滴を外してみよう言うことになった。 外すとすぐに平熱に戻ったので主治医の見立てどおり首からばい菌がはいったための発熱だったようだ。
麻酔医師が点滴を外す際、やたら痛い。 理由は、首なので動かないように何箇所かとめ縫いをしていたようで、これを抜糸する痛さだった。 定かではないが痛さの回数から4箇所くらいは縫われていたようだ。 装着するときは麻酔が効いていたため縫われた記憶はなかった。それにしても15分くらいのうちに、手探りで首の静脈を探り出し、針を刺して14cmほどチューブを静脈に差込み、根もとを針で縫った消化器内科の医師はすごいと後で驚いた。
外したときに貼った絆創膏に後日かぶれ、膿んで膿が大量に出たのはこの後数日経ってからである。
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入院中のハプニングその1 [ 曲がらなくなった左手人差し指 ]2011年8月2日UP
外科病棟に移される前に入院していた消化器内科でのこと。 入浴する為に看護師さんに首の点滴を外してもらい入浴後に別の綺麗な看護師さんが点滴を付けようとした際、チューブ端に付けられた汚れ防止ストッパーが外れなくて困っていた。 小生色気を出してやってあげると手に取ったものの固くて抜けない。
頑張っているうちに抜けたが、抜きたい箇所と違う箇所の注射針キャップが外れたようで、急いで戻そうとしたところ誤って左手人差し指の第一関節付近をグサット深く刺してしまった。 どうやら神経を挿してしまったようで指が痺れて曲がらなくなった。 入院中に医師にも相談したが、1年くらいすれば痺れは取れ動くようになる。 薬といっても気休めの薬しか処方できないと言われ現在に至っている。病院の注射針は実によく刺さる、未使用のものだったのが救いだった。
妻からはバカだね~色気を出すからだよと笑われ、反省している。 因みにこの指はゴルフクラブを握る際に重要だが、今はしかたなく伸ばしたままインターロッキンググリップ(右手小指を左手中指と人差し指の間に差し込むグリップ)でしのいでいる。
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術後のリハビリ 2011年8月2日UP
3月8日の手術日の翌日から、鬼の様なリハビリが始められた。
未だ管やタンクが体のあちらこちらに付いているにも係わらず、先ずベッドから腹に負担を掛けない起き方と管の片付け方を教わる。その後点滴台にタンク類をひっかけベッドを離れ、点滴台を杖代わりに一歩、二歩と、10メートルくらいは歩かされた。 翌日は25メートル位と徐々に距離を増やしリハビリウォークに励んだ。
動かないと腸も活動しない為で、後で振り返るとこのときリハビリ指導をしてくれた看護士さんには感謝である。 因みに背骨からは痛み止めの点滴(多分、モルヒネ系?)をして居たようで、術後2日目には、埼玉に住む甥の家族とも元気でハイな気分で談話室で面会できた。
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結婚指輪事件: 2011年8月2日UP――
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3月8日の手術のとき指輪を手術室に持ち込まないよう言われたが外れなくて困った。元々35年前の結婚式のときに妻がはめられなかったのを自分で無理矢理押し込んだものだが、メタボで指も太ったようだ。看護師さんにも相談し、油を使ってみたり石鹸水を使ってみたりしてみたが外れない。手術前にMRIなる電子レンジのような装置での検査もあり困った。
病院近くの宝石屋さんにも相談したが切断できる道具は無いとの事。消防署に行けば何がしかのカッターがあり切断してもらえるのではとも考えたが短時間の外出時間内に病院に戻れそうも無いので諦めた。
結果的にMRIは指輪をはめたまま、出来るだけお腹のみに磁力線が当たるように配慮して貰って、何とかヤケドも無くクリアーできた。 手術当日も仕方なく外さずに手術室に入ったが、翌日左手薬指を見ると指輪は無く、絆創膏が巻かれていた。 妻に聞くと「手術中、麻酔で意識が無い間に、指輪を外す名人が外してくれたようで私が預かっている」との事。
数日後に絆創膏を外したところ薬指第二関節の小指側が少し削られていた。指輪を外すのは手術後に浮腫やうっ血の異変がおきることがあり、その予防策だったようだ。
そのときの指輪は今も外したままだ。
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大腸癌と治療費 2011年8月2日UP
入院手術費用:――
全27日間の総額は214万円ほどだったが、高額療養費の届けを区役所にだしておいたので、実際に支払ったのは約14.5万円だった。 高額療養費の支給が無ければ3割負担で64万円強を支払うところだった。 因みに入院中の高額療養費は役所と病院の間で相殺してくれ、区役所に毎月支給申請に行く必要がない。(費用内訳:大腸癌摘出手術関連で172万円、点滴ポート増設手術関連で42万円)――――
MFolfox6による抗癌剤治療費用:――
8月末終了予定の1クール、全12回の合計予測は約226万円、そのうち3割が患者負担なので病院の外来に払う総額は約69万円。 毎月領収書を持って区役所に高額療養費の支給申請をすれば28万円前後が帰ってくるはずだから、実際の出費は41万円くらいとなる予定だ。(尚、上記金額には、副作用治療のため院外処方される町の薬局で受け取る薬代(数百円~数千円)は計算に入っていないので、実際にはもうすこし費用が発生している。) ――
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収支:――
治療費総合計: 約440万円、高額療養費支給申請を使った患者負担額: 55.5万円。――
生命保険会社からの保険金支払額: 74.5万円があったので今の所、収支は約+19万円の予定だ。
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生命保険の保険金 2011年8月2日UP
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保険契約書には手術時の支払い額:100万円とあったが、何と3時間におよぶ癌摘出大手術での実際の保険金査定額は何故か20万円しか出なかった。 又胸の皮膚の下に点滴用のポートを埋め込む1時間ほどの手術の査定額が10万円であった。――
100万円全額が支払われるのがどの様な手術なのか、今度保険会社に聞いてみるつもりだ。
大腸癌体験記3へ――
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