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大腸癌体験記 [大腸癌体験記]

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                  2011年5月12日UP <7月7日~末日追記>

快食快便、元気いっぱいにゴルフ三昧の生活を送っていたのですが2010年の暮頃より便の量が極端に少なくなる排便障害をおこしていました。出血等の症状は全くなく我慢できないほどでもなかったので年明けに妻と共に10日間のスペイン旅行に行った後、31日に近所の大きな病院の総合内科にとびこみ受診。血液検査 と大腸ファイバー検査をする事になったが混んでいた様でファイバー検査のみ1ヶ月先の月末となった。後日分かったがこの時の腫瘍マーカーCEA値は正常値5ng/m以下にたいし20.8の異常値)

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28日のファイバー検査の結果「大腸癌による狭窄の疑い」とのことで検査担当の医師より、緊急入院を強く勧められ先ずは消化器内科病棟に着の身、着のまま入院することとなった。入院と同時に三度の食事は止められ水のみ一日500ccまで許可された。同時に右腕から生理食塩水の点滴を開始。 

翌日から各種検査(採血、心電図、呼吸器、CT断層造影、レントゲン、注腸ガストロ、GF胃カメラ、超音波エコー、胆嚢検査、MRI検査)をうけた。

手術日が日に決定。手術に耐える体力をつけるには腕からの点滴では不十分とのことで首右側の太い静脈に変更され、日間ほどビタミン剤の大量投与をうけ、いざ外科病棟に移動。今日からの主治医は30台後半と思われる女医さんだ。

手術当日、初めて手術をうけることに若干の恐怖を覚えたが、家族や長兄(77歳、大阪から当日早朝到着)の手前、何とか平静を装い手術室へ一人で入る。入った所で麻酔科医や看護師らしき美女5人ほどが007の映画シーンの様な感じのスポットライトで明るく清潔感のある場所で出迎えてくれ、氏名を確認された後手術台へ案内された。人型の手術台に自分でのぼり脊椎への硬膜外麻酔注射をうけ、仰向けになって口に全身麻酔のためのマスクをあてられ「睡眠薬を投与します」と言われた迄は覚えているが後は全く覚えていない。_

寝ている間に3時間の手術は予定通り終わり、眼が覚めた時にはやたら寒気がして病室へ搬送される間ぶるぶる震えた記憶がある。口には酸素マスク、脊椎には痛み止めの点滴、尿管、おなかには腹水を出すドレインが左右2箇所、首からは抗生物質の点滴、鼻から胃袋には胃液吸引用のチューブが入った状態で5日間程過ごす。手術から日がたつにつれ酸素マスク、尿管、鼻のチューブと徐々に外してもらったが、鼻のチューブを抜いた夜、胃液のようなものを大量に吐いたため再度チューブをつけられた。

3月11日 術後3日目、病院5Fのベッドで大地震を体験。此れまで体験した事の無い異常にしつこい揺れに死ぬかと思ったが何とか助かった。 同じ病室の直腸癌摘出手術の若い方は揺れがおさまった頃、タンカーで戻ってきた。 後で聞いたところ、全身麻酔をかけイザ手術という段階で地震発生。手術中止となりエレベータが地震で動かないためタンカーに担がれ4Fの手術室から階段を通って運ばれてきたとのこと。

手術では字結腸癌とその前後10cm、計20cmの大腸と胆嚢を切除。また手術中にリンパ節に箇所と腹膜の膀胱壁側に箇所の転移が新たに見つかったため同時に切除。胆嚢には転移は無かったが胆石や9mm大のポリープが数箇事前に確認されていた為手術前に切除を依頼したもの。肝臓や肺には転移はなし。リンパ節への転移でStageIII、更に腹膜への転移が発見されたことによりStageIVの判定が出された。5年生存率はStageIIIで60~65%、StageIVで25~35%とのこと。

NEC_0099.JPG手術では執刀医の肉眼で発見できる範囲の癌は取り除けたものの転移を来した経路の中に、顕微鏡で見なければわからないような小さながん細胞が隠れている可能性もあるため、これを叩くため術後の補助化学療法としてmFolfox6なる治療を1クール(2週毎、12回)受ける事になった。

 3月21日~27日、副作用の強い化学療法を受ける前に自宅で栄養をつけるため一度退院した。右の写真は手術後2週間にして自宅近辺でリハビリに励む姿です。無意識に腹の傷口をかばうため動きがスローで未だ病人そのものだ。

3月28日再入院。 3月29日、Folfox治療をうけるため、MRIポートなる点滴用のポートを胸の皮下に埋め込む2度目の手術をうけた。このポートからチューブを中心静脈に14cmほどシュルシュルと差し込み、毎回の点滴時にポートに専用針を刺し(これが結構痛い)各種薬剤を流し込む。手術は1時間ほどかけて手術室で局部麻酔のみで執刀医と会話しながら進められた。全身麻酔と違い、この手術の方が恐怖感があった。痛み止めの注射、電気メスで皮膚が焼ける臭い。ポートを取り外すときにもう一度手術が必要と言う事で気が重い。

Folfox.JPGmFolfox6なる抗がん剤の点滴は、、毎回病院で吐き気止め点滴(15分)、抗癌剤エルプラットと5-FUの活性剤レボホリナートの点滴を2時間、その後抗癌剤の5-FUの急速静注(約10分)をうけた後に5-FU(フルオロウラシル)が風船に詰まったものがプラスティック製だが牛乳瓶の様な丈夫なビンに入った状態のものを自宅に持ち帰り46時間の持続点滴を続け、自宅にて抜針。 これを2週毎に12回繰り返すことになる。下の写真は入院中の3月30日に一回目の点滴治療(自宅用5-FU)を受けているところ)_

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抗癌剤の副作用:7月末時点で一応順調に9回目の抗癌剤治療をしているところだが、やはり点滴開始後の1週間ほどは食欲も落ち、吐き気、立ちくらみ、めまい、口内炎、指先と足先の痺れと皮膚の色素沈着、頭の脱毛等の副作用がある。抗癌剤はがん細胞の他に正常な細胞まで攻撃してしまうため各種副作用があるようだが、毎回の点滴前の血液検査で白血球や血小板がかなり減少しており、抵抗力がないため風邪や怪我は命取りになるので注意している。白血球や血小板を少しでも増やそうと副作用が少なくなったタイミングで出来るだけ散歩するようにしている。

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SSCN2726.JPGSSCN2725.JPG 左の写真は自宅で5-FUタンクを首からぶら下げて治療をしているところです。右の写真は家庭用5-FU持続点滴用タンクです。 中のゴム風船はしぼんでいるが病院から帰宅したときは大きく膨らんでいる。

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